※2020年9月12日に更新しています。
はじめに
本日午前11時頃、
福島県会津若松市の猪苗代湖で
ボートと遊泳者が衝突し男児1名が死亡、
もう1人の男児と30代の女性が
重傷を負うという
痛ましい事故が発生しました。
「遊泳者が遊泳エリア外で泳いでいたのか?」
「それともボートが遊泳エリアに侵入してきたのか?」
情報が少なく、次々に疑問がわきます。
など気になったため
調べてみることにしました。
事故があったのはどんなボート?
今回、2家族計5人が遊泳していた所に
ボートが突っ込んできたと報道されていますが、
この「ボート」とは
一体どんな種類のボートなのでしょうか?
猪苗代湖ではレンタルボートやクルージング船など
地元の業者が提供しているボートの利用が出来るほか、
個人でボートを持って来て湖上で運転する事が可能です。
猪苗代湖で利用が出来る小型船には
主に以下の4種類が挙げられます。
-
手漕ぎボート
-
ペダルボート(いわゆる「白鳥のボート」など)
-
水上オートバイ(水上バイク)
-
モーターボート
猪苗代湖での利用が想定される「ボート」の中でも
衝突により遊泳者が死亡または重傷を負っている事から、
今回問題となっているボートと言うのは
上記のボートの中でもスピードが速い
「水上オートバイ」もしくは「モーターボート」
であろうことが推察されます。
※ 追記: 最新の情報では「全長12mのモーターボート」であったとの事です。
◆水上オートバイ(水上バイク)

引用元:https://response.jp/article/2017/08/25/298950.html
◆ モーターボート

引用元:http://www.akankisen.com/exBoat3.html
猪苗代湖の利用ルール
猪苗代湖では「浜」と呼ばれるエリアごとに
遊泳者やプレジャーボート利用者などが
利用できるエリアを明確に分けています。
利用エリアの区分のために
湖上にはブイで仕切りが設置されており、
遊泳者もボート利用者も見ればすぐに
エリアの境界線が分かるようになっています。
しかし、今年は海水浴場が開設されなかったため
(詳しくは下記をご覧下さい)
ブイは設置されていなかったとの事。
調べたところ、今回事故があったのは猪苗代湖の中でも
「中田浜」と呼ばれるエリアだそうです。
猪苗代湖の利用ルールを確認した所、
この「中田浜」エリアでの
プレジャーボート(水上オートバイなど)の利用は
禁止されています。

引用元:http://www.tochigimarine.com/pdf/inawashiro2010.pdf(一部抜粋)
しかし不思議なのは、
プレジャーボートの侵入が不可なはずの
猪苗代湖中田浜に
「中田浜マリーナ」
という小型船の停泊港がある事です。
これは一体どういう事なのでしょうか・・・?
この疑問については、
桟橋から「船舶航行区域(船を操作しても良い区域)」
までは徐行して運転をするという
決まりになっているとの事です。
そのため「ボートは浜には入れない」とありますが
実際はゆっくりのスピードであれば
船が船舶航行区域外であっても
航行する事が出来るようです。
遊泳者とボート、どちらに過失があるのか?
今回の事故を受けて、ネット上では
「新型コロナウイルスの影響で
今年は猪苗代湖は遊泳禁止だったはずなのに
泳いでいた遊泳者も悪い」
という意見が見られました。
しかし調べたところ、
確かに新型コロナウイルスの影響で
今年の猪苗代湖の利用には
例年とは違う措置が取られていたようですが
「海水浴場の開設は中止」されているものの
「猪苗代湖での遊泳禁止」とは
どこにも書かれていません。
(関連リンク:会津若松観光ナビ)
そのため、今回の件に関して言えば
遊泳者側には落ち度がなかった
と当初記事に記載をしましたが、
9月7日以降報道されたニュース記事などから
得られた情報によりますと、
今回事故にあった家族は
「遊泳区域」で泳いでいたわけではなく
「中田浜アリーナ」に程近い
沖合200~300m付近で泳いでいたとの事。

引用元:https://news.yahoo.co.jp/articles/13ad7b85f2644f346e4212a68e0771b878f85f1b
こちらは事故当初
公になっていなかった情報ではありますが
誤解を与える内容となっておりました。
結論
今回の猪苗代湖での衝突事故に関しては
「徐行エリアにも関わらずスピードを出していたボート側」
と
「遊泳エリアではないのに泳いでいた家族」
という
両者による過失があったことが
分かりました。
現在、警察はボートを操縦していた男性を
業務上過失致死傷の疑いで捜査を進めています。
まとめ
今回の件については
事故にあった家族側が完全な被害者と
当初は思われていたのですが
遊泳者側にも落ち度があったという事が分かり
一筋縄ではいかない様相を見せています。
ただ今回の事故を元にネット上では
以前から猪苗代湖では
水上オートバイ(水上バイク)の
マナー違反や乱暴な運転、
走行禁止エリアを無視した危険行為などが
目撃されており
「いつか(事故が)起こると思っていた」
というコメントが多数見られました。
遊泳者とプレジャーボートの利用者とが
きちんと住み分けでき
安全で楽しい湖の利用が推進されることを
願っています。
最後までお読みいただきありがとうございました。